2012年3月19日月曜日

新撰組の「刀」

(写真(二代兼定)は佐倉刀友会ホームページ(http://trickmaster.orz.hm/katana/index.html)より)

週刊朝日の連載「週刊司馬遼太郎」の「私と司馬さん」に刀研ぎ師を父に持つ方が「刀もよく調べられた司馬さん」という文章を書かれています。

多分ファン向けに書いたため、史実と違う部分には片目をつぶったのだと思いますが、ちょっと気になる部分がありました。

「沖田総司が持っていたとされる菊一文字」
こんな名刀、持っていたわけがありません。

新撰組血風録で、預かり物として持った、ということになっていますが、司馬遼太郎さんは、小説家です。
歴史家ではないので、事実や風説を元にフィクションを書いています。
でも、何としても伝説の菊一文字則宗を沖田の佩刀としたいという、美しい話でした。

「土方歳三が使っていた2尺8寸の兼定は突きやすいような刀だったのでは」
燃えよ剣に書かれているような「之定」であれば、古刀なので反りは幕末刀より強かったです。

実際は、幕末会津の刀工11代兼定の作刀だったので、新々刀期の特徴として、反りは弱いです。

つまり、実際の刀寄りに書いているのか、司馬さん寄りに書いているのか、よく分からない文章になっています。

興味のない人には本当にどうでもいい話でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿