20年以上前に読み、最近急に再読したくなった本です。
トム・ロビンス著、「香水ジルバ」。
400ページ以上、その上2段組み。
中世ボヘミアの小国の王が、ふとしたことから不死の秘法を身につけ、調香師のパートナーと千年も生き続け、信者を失って存在感を薄れさせていくパン神と共に旅をする物語を縦糸に、シアトルとニューオールリンズとパリの現代の調香師たちが、究極の香水の調合の秘密を探す物語を横糸として紡がれる、ユーモアいっぱいの幻想文学です。
面白いものには、質だけでなく、量も必要だ、と思わされます。
最近、おいしい食べ物を質だけでなく量的にも楽しむには、胃袋の能力が衰えてしまいましたが、せめて本ぐらいは、質だけでなく、「量」にもたまにはチャレンジしてみたいものです。
それにしても、アメリカではベストセラー作家なのに翻訳がほとんどない(たぶん2冊)のは、やはりその長さのせいでしょうか。
でも、日本語でもたいへんなものを、原書で読む(楽しむ)自信はありません。
やれやれ。
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